高級車の盗難が相次ぐ
高級車の盗難が相次いでいます。千葉県の中古車販売店で、13分の間に、トヨタのアルファードが盗み出されました。
→ 高級車を狙った新たな手口「CANインベーダー」による盗難に注意 ←
「CANインベーダー」というのは、車を盗み出すための装置で、キーが近くになくても、直接、車のコンピューターシステムに侵入し、その場で有効なキーを作り出してしまい、まるでオーナーのように車を動かすことが出来てしまいます。
以前は、近くにあるキーから出る弱い電波をキャッチして、それを増幅する「リレーアタック」という手口が主流でしたが、今はもっぱらキーを必要としない「CANインベーダー」に変わっています。それも、もはやノートパソコンを必要とせず、盗み専門のモバイルのような機器を使うそうです。バンパーを少しめくると、そこに車内システムに反応する信号が出ている箇所があるそうで、そこからあっという間に侵入してしまうとか。
対策は?
純正システムが進化すれば、すぐにそれを上回る盗みのテクニックが開発されるので、シャッターの降りる車庫に駐車したり、ハンドルロックやタイヤロックのような、物理的な対策が見直されています。
しかし、プロの車両泥棒にかかると、そのような物理的なロックも大した効果はないそうで、高級車を扱う中古車店では、「社外セキュリティ」とよばれる装置がおすすめだそうです。この「社外セキュリティ」というのは、自動車側の純正システムとは独立して、アラームを鳴らしたり、光を発したり、ドアの開閉や窓を壊された情報をオーナーのモバイル端末に知らせたりする機器です。そのため、車の純正システムに侵入して無効化したとしても、社外セキュリティはちゃんと働くのです。
この社外セキュリティの唯一の弱点は、電源であるバッテリーを切られること。しかしこれも予備の電源をオプションでつなげることで回避できます。こういったシステムを専門店で設置してもらうと、お値段は数十万かかるそうで……。
→ ハンドル・タイヤロックでも安心はできない!? カーセキュリティショップが伝えたい本当に意味のある“自動車盗難対策”とは ←
普通車だから心配ない?
こういった車両盗難は、アルファードやレクサスなどの高級車だけの話でしょうか?実はそうではありません。プリウスやハイエースもよく狙われます。犯人の目的は様々で、多いのは海外へ売り飛ばすことですが、プリウスなどは通行量が多いので、目立たない「足」として使われることもあります。ハイエースは中古でもよく売れます。海外へ飛ばさず、日本で新しく車検証を取り直して流通していたケースもあるそうです。
こういった盗難は2分とかからないこともあり、一瞬のうちに愛車が消えてなくなります。もちろん警察に届け出をしますが、見つかるケースは少ないようです。今は、ツイッターなどで拡散することも出来ますから、少しは抑制になるでしょうか。最近は、コインパーキングに放置してあるところを発見されるケースがあります。これは、ナビが付いている場合、すぐに犯人のヤード(車両をばらしたりするアジト)に運び込むと、場所を特定される危険があるからだそうです。この期間に発見できれば、手元に戻ってくる可能性もありますね。
→ 「ウチは普通の車だから大丈夫」が落とし穴に…!? 自動車窃盗団のヤバすぎる手口を解剖する〈盗難が多い車種・都道府県は?〉←
まとめ
高級車や狙われやすい車種をお持ちの方は、十分に対策をされてください。とはいうものの、中古車ショップ並みの「社外セキュリティ」を数十万かけて設置するというのも、ハードルが高いですよね。
家の駐車場に停めてある人は、家自身のセキュリティを上げる方法もあります。人感センサーを付けて、犯人が着た途端明かりがつくとか、音がするとかすると、一定程度の抑制力はあります。ジャリジャリ音のする石も嫌がるみたいですね。泥棒は、時間がかかりそうなめんどくささや、光や音を嫌うそうです。とはいっても、2分で勝負は決まりますから、出来る限りのセキュリティを施しておいた方がいいですね!
安全なカーライフを!

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