山崎食パンは本当にカビが生えなかった!
5月27日、ある山崎食パンに関するツイートが、話題になりました。
なんと9か月も前の食パンに、カビがまったく生えてなかったというのです!
このツイートを受けて、山崎食パンはカビない!と話題になりました。
上のツイートでは、9か月もたった食パンにカビが生えていないのでこわいと発言しています。
つまりは、山崎食パンにカビが生えないことを、素晴らしい!とほめているわけではありません。
こんなに長い間カビも生えないなんて、どんな添加物を使っているの!?と不安になっているわけです。
このツイートは大変話題になり、何故、9か月もたった山崎食パンにカビが生えなかったのか、山崎製パンに直接話を聞く記事が出ました。
いったいなぜ、9か月以上前のパンにもかかわらず、カビが1つもないのだろうか。
ENCOUNTの取材に対し、山崎製パン株式会社広報担当者は、「カビが生えない理由の第一は、パンの表面にカビ胞子の付着がなかったためです。
今回のツイートの件については、食パンにカビ胞子が全く付着していないものであったと思われます」との見解を示した。
ENCOUNT記事より
つまり、山崎製パンの広報担当者は、話題の食パンにカビが生えなかったのは、カビの胞子が付着していなかったから、と回答しています。
食パンにカビが生える原因について、担当者は「食パンの製造は、通常200~250度で30~40分間の焼成(しょうせい)工程があり、その際の中心部の温度は95度を超えるため、たとえ焼成前にカビ胞子が付着していたとしても、焼成により死滅します。
このため、焼成後の冷却、スライス、包装工程で、空気中に浮遊するカビ胞子等が食パンに付着した場合に、カビの生育が始まります。
また、お買い求めいただいてから袋の開封後に手で触れることなどで、カビ胞子が付着することもあります。
カビの胞子がパンの表面に付着し、胞子が発芽・生育して集落(コロニー)を作ることにより、肉眼で見える大きさになりますが、カビ胞子が全く付着しないものにはカビの発生がありません」と解説。
ENCOUNT記事より
食パンを作る行程の中で、全くカビの胞子が付着することがなかったため、未開封の山崎食パンにはカビが生えなかった。
決して強い添加物を使って、カビを抑えているわけではない、ということです。
さらに、「食パンは、ロングライフ製品に使用するようなバリア性のある包装紙を使用していないため、日数の経過とともに食パンの水分が徐々に包装紙から蒸発し、カビが生えない水分活性値(細菌が増殖しやすいかどうかを判断する目安)以下になったことも要因として考えられます」と、別の角度からもカビが生えていない理由を分析する。
ENCOUNT記事より
清潔な工程でカビの胞子が付着していなかっただけではなく、食パンから水分が蒸発し、カビが生えることが出来ない乾燥状態になっていた可能性もあると言っています。
続けて山崎製パンの広報担当者は、決められたスケジュールで定期的に製造機器を清掃し、衛生的に食パンを製造していると強調。
カビが生えなかったのは添加物のせいなのではないかとの問いには、カビを抑える保存料は食パンの風味に影響があるため、使っていないとのこと。
日持ち向上剤についても、今回ツイートのあったロイヤルブレッドには使っていませんとのことでした。
保存料も日持ち向上剤も全く使っていなかったのだとすれば、山崎食パンにカビが生えなかったのは、添加物を使っているからだ!という疑いは晴れます。
山崎食パンは、保存料を使っているとして嫌われることがありますが、それはどうしてなのでしょう?
その背景を調べてみたいと思います。
山崎製パンと添加物との関係
山崎製パンの社長や社員は自社製品を食べない
よく聞く都市伝説です。
調べても確かな情報源は出てきません。
あくまで噂のレベルですね。
山崎製パンの社長さんが「私は食べません!」と発言したわけでもありません。
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ただ、ひとつだけ、もとになったかもしれない情報がありました。
山崎製パンで、毎週行われる新商品試食会には、社長も役員も参加します。
その際、たくさんの試食が行われるので、飲み込まないで、吐き出すそうです。
これは、食べられない品質のものだから吐き出すわけではなく、単に量が多すぎて胃が持たないからですね。
このことが、山崎製パンの社長は自社製品を食べないとのうわさにつながった可能性はあります。
常温で腐らないランチパックは、危ない添加物を使っている
これも話題になったロイヤルブレッドと同じですね。
衛生管理が優れているからです。
弱酸性の無菌状態を保ち、酸素に触れさせないように出荷されています。
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もうひとつ、ランチパックで取りざたされる添加物に、臭素酸カリウムがあります。
<臭素酸カリウムとは> 臭素酸カリウムは我が国では小麦粉処理剤として使用が認められている食品添加物で す。小麦粉を原料として製造されるパンに使用される場合があります。
臭素酸カリウムは、遺伝毒性発がん物質(遺伝子を傷つけるタイプの発がん物質)です。
小麦粉に使用すると、ふんわりとした焼き上がりになるため、パンにだけ使われています。
最終的に口にする状態になるまでに、除去しなければならない決まりになっているので、決められた以下の濃度でしか、口にすることはありません。
臭素酸カリウムは製造過程で使用しても、最後は除去しなければならない添加物なので、使っても表示義務はありません。
しかし、山崎製パンでは、わざわざ、一時入荷しにくくなったため使用していなかった臭素酸カリウムを、もう一度使用しますと大々的に公表しました。
発がん物質と聞けば、怖くなるのは当たり前です。
よく聞かないで、そこにだけ注目すれば、食べたくないと思うのは理解できます。
しかし、普段あなたがお店で購入する食品の中で、添加物を使っていないものがどれくらいあるでしょうか?
実際、ほとんどないはずです。
防腐剤を使っていない生鮮食品は、とてもお店の陳列棚で、あなたが買ってくれるのを待てないからです。
ですから、山崎製パンの臭素酸カリウムだけを目の敵にしても、問題は片付かないのです。
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発がん物質である添加物を使っているというバッシングを覚悟しても、正直に公表した山崎製パンの方針は正しいと思います。
国の基準で、臭素酸カリウムは使用してもよいと許可されていて、しかも使っても公表する必要はありません。
それでも、一時中止していた臭素酸カリウムを、こっそり再使用したら、相当なバッシングを受けるのは明らかです。
先に、堂々と公表した山崎製パンの先見の明は確かだと思いますよ。
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もちろん、どうしても臭素酸カリウムがイヤだ!という方は、別のメーカーの食パンを食べればよいのです。
例えば、コープなどは臭素酸カリウムは使用しないと聞きますので、よく調べて、避けるのも手です。
ただ繰り返しますが、一切、添加物を取りたくない!という方は、残念ながら、普通にお店で売られている食品は、ほとんど召し上がれないことになるでしょう。
それほど、知らないうちに添加物は私たちの生活に欠かせないものになっているのです。
週刊新潮で”食べてはいけない国産パンランキング”に山崎パンがランクイン
これは、うわさではなく、事実です。
週刊新潮の2018年6月14日号の”食べてはいけない国産パンランキング”に、山崎製パンが軒並みランクインしました。
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週刊新潮のランキング、トップ10は以下の通り。
<食べてはいけない国産パンランキング> 1)スナックスティック9本入り(山崎製パン) 2)シュガーロール5個入り(山崎製パン) 3)コッペパン〜アーモンドクリーム〜(フジパン) 4)ふんわりソフトパンケーキ3個入〜玄米ミルクホイップ〜(フジパン) 5)アメリカンファッションドーナツ(5)(山崎製パン)、パイ饅頭5個入り(敷島製パン) 6)牛乳コッペ〜抹茶クリーム〜(フジパン) 7)デニッシュドーナツ4個入(フジパン)、スナックパンはちみつレモン8本入(敷島製パン) 8)大きなチョコチップメロンパン(山崎製パン) 9)ケーキドーナツ(4)(山崎製パン) 10)ずっしりカスタードクリームデニッシュ(山崎製パン)、チョコチップスティック(山崎製パン)
ここで危ないと言われているのは「トランス脂肪酸」です。
マーガリンやショートニング、ファットスプレッドに含まれている成分です。
<トランス脂肪酸とは> トランス脂肪酸は、脂質の構成成分である脂肪酸の一種です。植物油などからマーガリンやショートニングなどを製造する際や植物油を高温にして脱臭する工程で生じます。また、天然でも、牛などの反すう動物に由来する乳製品や肉に含まれています。
アメリカでは2018年6月から使用禁止になりましたので、ニュースを覚えている方もいるのではないでしょうか。
トランス脂肪酸は、心臓疾患などの原因になるとして、アメリカのように使用禁止になっている国もあります。
WHOの基準では、総エネルギーの1%未満に抑えるように指針が出ています。
アメリカ人はトランス脂肪酸の摂取量が多く、その点が問題になったのです。
日本の平均は、0.3%とされており、摂取量の多い諸外国ほど気にする必要はありません。
もちろん、取りすぎはよくありませんので、脂肪摂取量は控えめにするよう心がけるのが良いでしょう。
まとめ
山崎製パンの食品添加物に関するうわさは、どれも大げさだと言えます。
たしかに、臭素酸カリウムもトランス脂肪酸も、体によくはありません。
しかし、完全に避けるのは至難の業と言えるでしょう。
山崎製パンだけを目の敵にしてもしかたないということです。
むしろ、カビが生えない食パンを製造できるほど、衛生環境に優れているメーカーなのです。
食品添加物の力も借りてはいますが、衛生的にする山崎製パンの努力が、正常に評価されていないと感じます。
もしも、あなたが、体に良くない添加物を一切取らないと決めたとしたら、することは山崎製パンを攻撃することではありません。
数少ない、無添加の食品を探すことから始めなければなりません。
あなたが食品添加物に詳しく、どの添加物は取って、どの添加物は取らないと決めていて、そして、すべての食品の添加物を詳しく調べる手間を取れなければ、現実的ではありませんけどね。
添加物が体に良いとは言いません。
でも、よくわからないのに、ニュースを聞きかじって踊らされないことは大切ではないでしょうか。
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