梅毒が急増したのは何故

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梅毒が急増

 この10年ほどの間に、過去の病気とさえ言われてきた梅毒が急増しています。

 2022年度の患者数は、8月7日現在で7013人で、このままのペースで増えれば1万人の大台に乗る可能性が出てきました。

 2010年代に入り、欧米で男性同士の同性性交渉での感染が増えています。

 2018年には、日本医師会が、梅毒急増の注意喚起を行っています。

 江戸時代には”遊女の病気”と言われた梅毒が、なぜ、現代では男性同士の性交渉で感染するのでしょうか。

 それはおそらく異性間の交渉とは違い、避妊具を使わないからだと思われます。

 欧米の男性と関係を持つ日本人男性から日本に梅毒が輸入されたのでしょう。

 2013年には日本での患者数が1000人を超えました。しかも男性が大多数でした。

 10年経過した現在では女性にも梅毒患者が増加してきていますが、梅毒を保菌した男性パートナーとの関係から感染したものと思われます。

梅毒とはどんな病気?

 ところで梅毒とはどのような病気でしょうか。

 梅毒を媒介するのは、梅毒トレポネーマという細菌です。

梅毒トレポネーマの顕微鏡写真

 この細菌は酸素が嫌いで、低酸素状態でしか生存できません。

 そのため、空気感染や飛沫感染のような形では広がりません。

 梅毒トレポネーマは患者の血液や体液に潜んでいるので、血液や体液同士が触れ合ったときに感染します。

 主な感染経路は性交渉時の粘膜同士の接触ですが、傷口に血液が付着することで感染したり、患者の女性が妊娠すると、胎盤を通じて胎児に感染し”先天梅毒”となることもあります。

梅毒は4期に分類できる

 梅毒の症状は、大きく分けて4つの期間に区切られます。

  • 第1期(感染から3週間後):性器、口、肛門にしこりができる
  • 第2期(数か月後):手足や体全体に赤い発疹ができる
  • 第3期(3年~10年):全身にゴムのような固いしこりができる
  • 第4期(10年以上):心臓血管や中枢神経が冒される

第1期(感染から3週間後)

 性器や口、肛門など外から見えにくい場所に小さなしこりができます。足の付け根が腫れることもあります。

 痛みもかゆみもなく、しみたりもしないので気が付かないこともあります。

 しかも怖いのが、梅毒は”偽装の達人”との異名を取り、この時点ではなかなか梅毒だと診断がつかず、たとえ病院に行っても他の病気だと誤診されることが多いのです。

 最近は梅毒が急増しているので、いつものパートナーとは違う人と性交渉した後にこのようなしこりが出た場合は、梅毒を疑って血液検査をしてくれることもありますが、梅毒が”昔の病気”と思われていたこともあって、10年前は梅毒患者を目にしたことのない医者も多かったのです。

 この時期は感染力が強く、自身が梅毒に感染していると気が付かないまま、他人に感染させることがあります。

 このしこりは治療しなくても1か月ほどで消えてしまいます。

 しこりは消えてしまいますが、梅毒トレポネーマは全身へと広がっていきます。

第2期(数か月後)

 1期に出ていたしこりが治った後、数か月して今度は手や足、または全身に赤い発疹が出ます。

 薔薇の花のようだという意味でバラ疹とも呼ばれます。

 この時期にはトレポネーマが全身に広がっているので、頭痛や発熱、のどの痛み、脱毛、口内炎といった全身に症状が出ることがあります。

 この時期に病院に行けば、梅毒だと判明します。

 梅毒の治療薬としてペニシリン系の抗菌剤をしっかり飲めば、完治します。

 怖いのが、症状が消えてしまうので放置していても、この症状も半年もすればきれいに消えてしまうことです。もちろん治ってなどいません。

 そして、治ったと勘違いしたまま、トレポネーマはさらに体の奥深くへ浸透していきます。

第3期(3年~10年)

 第2期を終えて、そのままトレポネーマが潜伏したまま一生を終える人もいます。

 しかし30%程度の人は、第3期を迎えます。ゴム腫と言われる固いしこりが現れます。

 ゴム腫は柔らかい腫瘍で、周辺の細胞を破壊します。鼻の組織を破壊すると、鼻がもげ落ちることがあります。昔は梅毒で鼻がもげ落ちる患者さんが多くいました。

 さすがにこの状態でも治療しないという人は、現代の日本にはいないと思いますが、ここまでくると治療は難しくなります。

 第2期までではペニシリン系抗菌剤の内服薬を使いますが、第3期に入ってから梅毒だと判明した場合は、点滴治療が行われます。これも第3期に入ったばかりの軽いうちに行わなければなりません。

 組織の破壊が進んでくると、トレポネーマそのものへの処置よりも先に、破壊された組織への対処療法が主になります。

 トレポネーマが細胞を破壊しだす前に、梅毒の治療は受けなければ完治しません。

第4期(10年以上)

 第3期に始まった細胞の破壊が、心臓血管や脳や脊髄などの中枢神経に行きつきます。

 ここまで悪化すれば完治は無理でしょう。

 症状を治めることができたとしても、なんらかの後遺症は残るでしょう。

 

 

まとめ

 梅毒は一度感染して治癒しても、免疫ができません。

 梅毒を克服したからと言って、安心はできないんですよ。

 しかも、不快な症状も放置すれば消えてしまう。そして治ったと勘違いしながら、徐々に体はむしばまれていく。怖い病気です。

 梅毒に限らず、怖い病気はたくさんありますから、自身の体の調子にはいつも気を使いましょうね!

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。感謝です!(春香拝)

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