SNSが引き起こす「うつ病」の原因とは
SNSはお好きですか?
Twitterやインスタグラムなど、一切使っていないという人は、少数派でしょう。
自分が投稿して何かを発信したり、知り合いの投稿を見て近況を知ったり。
また、Twitterやインスタグラムには検索機能があるので、それを使って情報を調べることもありますね。
しかし、メンタルが不調な時は、SNSは控えた方がよいと言われています。
SNSが引き起こす「うつ病」の原因について考えてみましょう。
これには3つ原因が考えられます。
1)【リア充投稿】を目の当たりにして、自分と比べてしまう 2)【闇投稿】に引きずられて、一緒に堕ちる 3)ドーパミンに翻弄される
それぞれについて、見ていきましょう。
【リア充投稿】を目の当たりにして、自分と比べてしまう
リア充とは、リアル(現実)が充実しているという意味です。
美味しいごちそうを食べたり、海外旅行に行ったり。
また、素敵な恋人と楽しそうに写真に写っていたり。
このような”うらやましい他人の状態”を見て、自分にはそれが備わっていないことに、焦りを感じたり、不幸だと思うことがあります。
ひとつひとつの【リア充投稿】で受ける心理的ダメージは小さくても、タイムラインを延々と眺めていると、だんだんたまってきます。
少しずつボディブローが効いてくる感じで、いつの間にやら、本格的にメンタルを病むことになります。
しんどい、と思ったら、できるだけ早く、【リア充投稿】からは離れてください。
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最近、私の周りで多いのは、同じ【リア充投稿】でも、私生活のキラキラ感ではなく、【こんなに稼げてます投稿】です。
ギラギラ札束が舞う感じに、メンタルをやられている人が多い感じです。
私が【稼ぐ系】のビジネスアカウントの投稿を良く見るからですが、ビジネスアカウント界隈にも【リア充】ダメージはあるんですよ。
多くはアフィリエイトブログや、Googleアドセンスをされている人ですが、同じような時期に始めたはずの人が、「これだけ稼げました!」「売り上げ上がりました!」と投稿しているのを見ると、焦るはずです。
稼ぐ系のアカウント民は、皆ライバルですが、どこか、「初心者」を名乗って、横並びでいたい願望も見え隠れします。
それなのに、一緒に始めたはずの「初心者」さんが、いつの間にか自分を抜いていってしまうのです。
寂しいやら、焦るやら、悔しいやら。
そんな焦りのツイートや、中にはメンタルに来てしまったのか、もうブログはやめようと思うなんて投稿もあります。
【リア充投稿】にメンタルをやられてしまったのです。
このような状態になった時は、静かにSNSから離れることです。
Twitterやインスタグラムを自分のブログへ誘導している人も多いですから、捨ててしまうわけにはいかないでしょうが、距離を置くことはできます。
自分の投稿時のみSNSを見る。
他人の投稿は一切見ない、など。
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ひとつ、心に止めておいて欲しいのは、【リア充投稿】がすべて真実ではないということ。
だいぶ”盛ってる”投稿もあります。
ホントは1くらいなのを、10倍くらいに大げさに書くこともあります。
インスタで写真加工してアップしている投稿ありますよね?
あれくらい、ウソ、だということです。
もちろん、正直に書いている人もいますけどね。
だから、あなたがメンタルやられた投稿なんて、ホントかどうか疑わしいもんなんです。
【稼げてます系】も、盛ってる人、たくさんいますから。
気にする必要なんて、ないんですよ。
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そして、もうひとつ。
他人がどうであれ、関係ないということです。
あなたは、あなた。
あなたにできる努力を、粛々と続けている限り、必ず結果は出るからです。
その途上にあるから、まだ、華々しい結果は出ていない。
その時に、【リア充投稿】にやられてしまうのは、あまりにも惜しい。
気にしないことです。
メンタルにきた!と思ったら、すぐに現実へ引き返しましょう。
SNSという仮想空間から、離れましょう。
【闇投稿】に引きずられて一緒に堕ちる
【闇投稿】とは、暗いネガティブな投稿です。
メンタル疾患系に多い投稿です。
リストカットの後、血まみれの腕の写真をアップしたり、どれだけオーバードーズしたか報告したりします。
オーバードーズというのは、市販薬や病院で処方された薬を、既定の量を超えて、たくさん飲むこと。
自殺やトリップを求めたり、苦しみから一瞬でも逃れたくてしてしまうことが多いです。
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ここでは是非は問いません。
医者でもない私に、どうこういう資格もありません。
そして、投稿主が、十分すぎるほど苦しんでいるのだということは理解しています。
だから、【闇投稿】自体を否定はしません。
【闇投稿】することで、すっきりして、救われる面もあるでしょうから。
一種のカタルシスですね。
しかし、同じような属性を持つ、悩める人が、この【闇投稿】に触発されるのは問題です。
リストカットや自殺、オーバードーズに変な勇気を持たれても困ります。
まだ踏みとどまっているあなたが、【闇投稿】に背中を押されて、危険な行為に手を染めそうなら、SNSから離れることをお勧めします。
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人間、一人では寂しいですからね。
同じように悩んでいる仲間の【闇投稿】を見ていると、どこか救われる気分になるのも事実なのです。
そして、危険な世界へ一歩先へ進む仲間たちに、ついていきたいと思ってしまうのです。
いえいえ、待ってください。
あなたは、あなたとして生きる覚悟が必要ですよ。
本当の仲間は、自立している者同士が集うことで生まれるのです。
もたれあうことでつながる関係は、仲間とは言わない。
【闇投稿】を読んで、同じように悩む仲間がいて、あなたがひとりではないと安心するところまででとどめてください。
そして、危険な世界へ足を踏み入れそうになるようなら、SNSから離れてください。
しっかりと自分の足で立てるまで。
ドーパミンに翻弄される
ドーパミンというのは、脳内の、神経伝達物質です。
SNSを見ていて、面白いと思うときにも、ドーパミンが出ています。
ドーパミンは、報酬系と呼ばれる神経伝達物質です。
何かをやり遂げた時、心地よい興奮に包まれること、ありませんか?
そういう時は、ドーパミンが脳内を駆け巡っているのです。
ドーパミンは興奮した喜びの状態です。
そして、わりとあっけなく、その興奮は終わってしまいます。
そうすると、もう一度、その感覚を味わいたくて、ドーパミンを求めるようになります。
意地の悪いことに、同じことをしても、同じ濃度のドーパミンは、だんだん出なくなります。
ですから、物足りなくなるのです。
ドーパミンのもたらす快感を求めて、延々と原因となる行為をやり続ける。
それも、だんだん濃度の低くなるドーパミンのせいで、もっと、もっとと飢餓感を感じながら。
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もうおわかりでしょう。
これは、依存症のメカニズムです。
SNSに依存している状態の人は、ドーパミンに翻弄されますので、どれだけ目が疲れても、頭痛がしても、見ることを止められません。
そんな人、いませんか?
ドーパミンによる快感は、一瞬にして終わるので、その後、飢餓感を伴い、余計に辛くなったりします。
別に薬物中毒の話をしているわけではないので、SNSを見ることが悪いわけではありません。
しかし、依存症レベルの人は、おそらく、「あんなに長時間見るんじゃなかった」という後悔の念も抱きます。
やめられない、とまらない状態に陥っていることを、理性ではわかっているからです。
夜、仕事や学校が終わったら、スマホの電源を切ってしまいましょう。
SNS依存症の人は、まず、原因となるSNSから離れることが、一番です。
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心地よさをつかさどる神経伝達物質は、3つあります。
セロトニン、オキシトシン、ドーパミンです。
セロトニンは、心身の安定している感覚をもたらします。
精神的な安定、そして、心身の健康を感じることが出来ます。
そして、オキシトシンは愛情ホルモンなんて呼ばれますが、誰かを愛しいと思うときに分泌されます。
恋人と一緒にいるとき、子供がかわいいと思うとき、ペットと遊ぶときなどです。
ドーパミンだけでは快感が一時的に与えられるだけで、すぐに飢餓感にさいなまれます。
セロトニン、オキシトシン、ドーパミンの順で、分泌されることで、安定した幸福感を感じることができるんです。
セロトニンを出すためには、しっかりと眠ることや、原料となる肉を食べることなどが、対策として取れます。
ろくに食事もしないで、深夜までSNSにかじりついていちゃだめですよ。
オキシトシンは、他人と触れ合うことで分泌されるホルモンです。
家族や恋人と時間が過ごせない人は、ぬいぐるみを抱きしめるだけでも違います。
ドーパミンに翻弄されて、SNS依存症に陥っていると思う人は、参考になさってください。
SNSが引き起こす「うつ病」の対策は
ずばり、SNS断ちが一番の方法だと思います。
それが無理な人は、必要最低限の使い方にとどめておくとよいでしょう。
フォロワーの投稿まで気にしないことです。
自分が投稿するだけにするとか、情報を検索するだけにする。
本当に見たい人だけに限って、投稿をチェックする。
必要もないタイムラインを、延々と眺めることだけは、やめた方がよいと思います。
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もしあなたが、現実の世界を生きることなく、SNSの中に自分の居場所を見ている状態だとしたら、それはなんとかしたほうがいいですね。
SNSは顔の見えないコミュニケーションです。
本名も知らないことの方が、多いですよね。
仮想現実と近い世界観です。
そこに”本当の自分”がいるような気持になってしまうと、現実の方がおろそかになってしまうのです。
人は二つの世界では生きられないものです。
SNSにいる自分が”ホントの自分だ”と感じている限り、現実のあなたは”偽りの自分”なわけです。
現実の世界と、SNSなどの仮想現実が逆転してしまわないように、ご注意下さい。
一時的に逃げることが出来ていても、私たちの生きている世界は、あくまで現実世界。
いつかは向き合わなくてはなりません。
そして、逃げていた時期が長ければ長いほど、ハードゲーム化します。
勇気を出して、現実の世界へ戻りましょう。
まとめ
なんでこんな話を急にしたかというと、私がSNSに疲れる時があるからです(笑)
そして、どうしてかなーと考えていました。
SNS鬱なんて言葉も、調べていて知りました。
今、ネット社会も大きくなってきて、私たちの生きている世界観は、多重構造になっています。
オンラインゲームやSNS上で、違うキャラの自分を生きている人もいるでしょう。
楽しい間は良いんです。それでも。
しかし、疲れてきたなと思ったら、現実世界へお帰り下さい。
あまり長い間、ネット空間で生きていたら、放置した体の健康が損なわれるのも、道理だと思いませんか?
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中には、SNSどころか、スマホもラインも使わないという猛者もいます。
便利なものには、副作用もありますからね。
デジタルデトックスという言葉もありますね。
時にはデジタルから離れて、アナログの世界で癒されることも必要なのです。
AI全盛のご時世に何を言うかとお思いかもしれませんが、これは心身の健康のため、とても大切なことです。
ネット世界は、アナログ世界にはない疲れが存在します。
便利で、もはや生活になくてはならないネット世界を捨てる必要はありませんが、適度な距離を保つことは、忘れませんように。
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